So-net無料ブログ作成

ローレル脂(月桂樹実油) [├ 用語・材料・化学っぽいこと]

輸入石けんに使われていて気になる原料、「ローレルオイル」
(精油でなく、トリグリセリドの油のほうです)

古い文献ですが、脂肪酸組成を見つけたので引用しておきます。
精製前のローレル脂は深い緑色の半固体、精油分が多いのだそうです。

■ローレル脂のトリアシルグリセリド中脂肪酸組成

脂肪酸組成%
ラウリン酸35.0
パルミチン酸9.7
オレイン酸36.6
リノール酸18.7


(※ 鹸化価 269.8、ヨウ素価 86.4、不鹸化物 6.2% )
(ヨウ素価が高いのは不飽和結合を持つ不鹸化物が多いためとの記述)
(CXLI. REGULARITIES IN THE GLYCERIDE STRUCTURE OF VEGETABLE SEED-FATS. By GEOFFREY COLLIN AND THOMAS PERCY HILDITCH. From the Department of Industrial Chemistry, University of Liverpool. 1929)
( 鹸化価 188-219(KOH) 134-156(NaOH換算)、ヨウ素価 65-99 : 油脂化学便覧 第3版)

パッと見て、ラウリン酸が多いのが特徴ですね。
石けんにとっては泡立ちのためのオイルといえそうです。

そういうつもりで見てみると・・・ラウリン酸(lauric acid)はローレルの酸という意味ですね~!
パルミチン酸(palmitic acid)はパームからきていそうです。

慣用名の語源もおもしろそう。
▼調べてくださっているのを発見しました。
アロタン(アロマテラピーの語源のお話) http://blog.livedoor.jp/aroma_master/archives/cat_522134.html


nice!(2)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:インテリア・雑貨

nice! 2

コメント 10

ハタヤ商会

もしや、この文献お持ちなのでしょうか!?
古書が好きなので、羨ましいです。
以前ローレル脂のことが気になって、検索していた時に
バイオケミカル関係(多分)の文献のバックナンバーを閲覧できる
ページにぶつかったのですが、
ゆりくまさんの文献と同じかも知れない・・・。

日本には入ってこない脂なのでしょうか。
凄く使ってみたいです。

語源のページ、面白いですね。
難しいけど!
by ハタヤ商会 (2007-09-13 01:44) 

ゆりくま

■ハタヤ商会さん
PDFでネットに公開されていますよ。
論文タイトルのコピペで検索してみてください。
私はキーワード検索で本文を引っ掛けたので、格納されている場所までは調べなかったのですが。。。

英語と、多分スペイン系の言語で最近のレポートもいくつかあるようですが、有料だったのであきらめました。

日本で手に入らないんでしょうかねー。
私も一度使ってみたい!
by ゆりくま (2007-09-13 01:57) 

pi-ちゃん

以前、アレッポの石鹸で ローレルオイルの存在を知り 脂肪酸組成が
すごく知りたくなって ネットで 探してたんですが ギブアップして
ました。すごい、こういう 組成なんですね。
すごく、感動しました、有難うございます。
ちなみに、アレッポの石鹸のあの独特の香りは ローレルオイルでは?!
って、思うのですが やはり オリーブの香りなんでしょうか。。。
by pi-ちゃん (2007-09-13 13:34) 

nadesiko

すご~い!!!
またお勉強になりました。
(覚えることは不可能ですが・・・)
ローレルオイルってアレッポの材料にでてくるけど、木から取れるのかな~葉っぱからかな~くらいにしか考えてませんでした・・・。
緑色なのかな?と想像しています。
by nadesiko (2007-09-13 14:43) 

aslan

ゆりくまさん、こんばんは。
すごい!感謝感激雨あられでございます<(_ _*)>

そうか、ラウリン酸が多いんですね。
ってことは、アレッポもどきの一つココナッツ10%入りは、あながち見当違いでもなかったってことですね。
これの脂肪酸から考えると、ラウリン酸の量だけでいったらローレルオイル10%=ローレルオイル8%位ってところでしょうか?
うーん、オレイン酸も考慮に入れるとパーム核のほうが多少近いのかな?
本当に勉強になりました。ありがとうございます!
しかも、ラウリン酸の語源がローレルオイルだなんて、興味深いです。

今、トルコに住んでいる友達にローレルオイルが手に入らないか頼んでいるところなんです。
ラマダンに入ってしまったので、連絡は遅くなりそうなのですが、手に入ればいいなあと思ってます。
万が一手に入ったら、ブログにUPしますね。
by aslan (2007-09-13 23:54) 

まき

私もアレッポを見て気になっていました。
こういう組成だったんですね。
ラウリン酸の多いのにはびっくりしました。しかもラウリン酸の名前の由来になっていたとは・・・。
いやぁ、とても勉強になりました!

それにしても『深い緑色の半固体、精油分が多い』・・ぜひとも使ってみたいものですネ。
by まき (2007-09-14 15:15) 

バビ

ローレルオイルかぁ~ あんまり耳なじみがないです(^_^;)
アレッポに入ってるんですね。
なんか独特の香りがあったけど、ローレルオイルの仕業だったのかしら・・・?
by バビ (2007-09-14 21:20) 

ion

月桂樹、会社に植わってますが、実は見たことないですね~
雄木なのかな?? 実を集めて…は日本では難しそう。。
や、1本植わっててもどーなんだか、ですが(^^;)
by ion (2007-09-14 23:25) 

ハタヤ商会

蛇足ながら、私が調べていた文献のデータです。

ローレル脂 核由来(常温で固形、茶色~クリーム色)
ラウリン酸 43.1
パルミチン酸 6.2
オレイン酸 32.3
リノール酸 18.4
鹸化価 257.4

ローレル油 実の果肉部分由来(常温で液体、深緑色)
ラウリン酸 2.7
パルミチン酸 20.3
オレイン酸 63.0
リノール酸 14.0
鹸化価 285.7

biochem(1931)

です。
ゆりくまさんの調べられた値と若干差が?

「ローレル油脂は、浮遊脂肪酸の割合が大きく、脂肪酸の比率は収穫年の気候に左右される。」
という記述を、シリアの石鹸製造会社のサイトで見かけました。
そういう訳なんでしょうか。

好きな植物の一つなので、気になりますね~。
by ハタヤ商会 (2007-09-15 00:28) 

ゆりくま

▼おおぅ、コメントたくさんありがとうございます。
ちょっと出かけておりました。

■かっちゃんさん
アレッポに、どの程度精製されたローレルオイルが使われているのかわかりませんが、搾りたては緑色で精油分が多いオイルとのことですから、ローレルの実の香りも入っているんではないでしょうか。
精油として販売されているのは葉の水蒸気蒸留のようですね。それとはまた違う香りなのかな??

■nadesikoさん
緑色らしいですよ。
中東では別に珍しい物ではなさそうだけど、日本に入ってこないということは食用とはされていないんでしょうね。

■aslanさん
そうそう、アレッポもどき、いい線行ってたんじゃないでしょうか。やっぱりココナッツよりパーム核が近いかな?
手に入るといいですね。ご紹介いただけるのを楽しみにしています。

■まきさん
意外なことにラウリン酸なんですよー。
固体脂らしいということは鹸化価を引用した便覧から想像していたのですが、こちら側だったとは。
使ってみたい、というかまず見てみたいです。
どこかから手に入らないかなぁ・・・。

■バビさん
アレッポの匂い、オリーブなのかローレルなのか2年熟成の酸化臭なのか・・・(笑)
オリーブの香りなら結構なじみがあるので、やはりローレルの香りが効いているのかもしれませんね。

■ionさん
日本に、月桂樹の雌木は非常に少ないんだそうですよ。
植物園とかにしかないのかと思いきや、「庭の月桂樹の実がなりました」っていう記事を見かけたりするので、あまり区別無く適当に出回っているのかも。

■ハタヤ商会さん
おお!これはまた違うデータですね。
本文には引用しませんでしたが、私のほうのレポートでも遊離酸と不鹸化物が非常に多いデータは出ていました。
植物脂が個体差や気候の変化で組成が大きく異なるのは普通のことなので同じデータにならないのは当然かと思います。
比較すると、私が引用した数値は核の組成に近いようですが、状態の表現を見ると実の部分の色なので、実と核一緒に圧搾した物なのかもしれませんね。
また、鹸化価を引用した便覧では鹸化価もヨウ素価もこのレポートより小さかったので、これはある程度精製して遊離酸や不鹸化物を除いたものと考えられます。

やっぱり見てみたい。
by ゆりくま (2007-09-16 00:31) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

手作り石けん講座案内
手作り石けん講座案内
HandmadeSoapくまま FBページ HandmadeSoapくまま クリックよろしくお願いします
クリック応援ありがとうございます